20数年前に京都に勤めていた時に、サロンの近くにある喫茶店に通っていた。
カフェなんて洒落たものではなく、重く太い扉を開ければ、煙草の煙と喧騒が飛び交うようなそんな喫茶店だった。

来店されている方々も深く帽子を被り、暗い室内なのにサングラスを掛けているような明らかに顔を見られては、、、
な雰囲気だったが、私はそこの職人の立てるコーヒーが大好きだったのだが、、、

舞鶴に帰ってきて、数年した頃に、四条のまだ富士銀行があった狭い路地を花遊小路に向かって歩いた処にあったはずのその店は忽然と消えていた。

ゴロワーズの両切煙草を知ったのも、ここの職人さんが燻らしていたのを見てからだった。

それからももう何十回と京都に足を運んでいるが、あの見慣れた薄汚れた看板はついぞ見た事はなく、もう締めちゃったのかな~
と思っていたら、つい先日西大路を上がって北大路の化ける緩い右交差点で、あの見慣れたロゴを見つけた!

職人さんは変わっていたけど、店に入った時のサイフォンの香りも、あの使い込んだ緑色の豆の入れ物も何も変わってない。

聞けばもう15年ほど前に四条の店は移転していたらしい。。。
更に、私のような常連は実は多かったらしく、色々と人づてに聞いて探し当てた方もかなりの数に上がるらしい事も聞いた。

スターバックスやドトール、コメダなんかのパリやミラノの様式を真似たカフェが日本中に出店されて、いつも賑わっているけど、この20数年間変わらない煎れ方、カップ、職人のマナー、私はやはりこのスタイルに惹かれるんですよね。

この記事を書いた人

西原由起
西原由起Yuki Nishihara
華があり、いつも笑顔を絶やさない柔らかな接遇は、お客様を自然にリラックスさせてくれます。